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Syndiy 使用製作例 SYNTHIA

Syndiy を使用した製作例「SYNTHIA」(シンシア)です。
両側はとりあえずダンボールで目隠しです。


本当は黒地に白文字にしたかったのですが、現在では手頃な方法が思い浮かばず、妥協しました。
とにかく切削加工を極力減らすようにしました。
0.3mm 厚の塩ビ板で、穴あけはわりと楽でした。
ペラペラなので適当に補強しました。
ツマミの数を抑えるよう意識しましたが、昔の製品に比べやや多くなってしまいました。
左下の空きスペースは、今後の機能追加で埋まっていく予定です。
やはりアルペジエーターは欲しいです。




実は αJuno-2 の上に乗っかっていて、その鍵盤で演奏します。
直接 MIDI 接続しています。
鍵盤がベロシティ対応なので好都合です(まぁ弾けないのですが)。
本来は最近の MIDI キーボードコントローラーを使用するところです。


その内部。


基板3枚で 61 鍵キーボードにちょうど良い幅になりました。
2本のアルミアングルにねじ止めしているだけで、だいぶ軽くできました。
これで構造的にも電気的にも完結しています。
各基板に SyndiyIO が1個あります。
基板間は3本線だけで接続しています。


裏側はそれなりに大変なことになっています。


それでも可変抵抗器やスイッチのつなぎ込みは一定のパターンなので難しくはなかったです。
左上に SyndiyCore があります。



電源は USB Type-C コネクターで、AC アダプターを使用します。
USB Type-A コネクターで、オーディオインターフェースを外付けで接続します。


フロントパネル左側は LFO です。


LFO が2つあります。
LFO1 は三角波のみ。
LFO2 は三角波、矩形波、不規則を選べ、デューティーを変えられます。
この波形選択には「スイッチ グループ」を使用していて、両方 OFF の時は三角波になります。
適用先ごとに LFO1/2 の選択と量を調節できます。


中央はオシレーターです。


2VCO です。
FREQ は「POT」の「Division」(分割)を使用した、半音単位の音高です。
VCO1 は三角波、ノコギリ波、矩形波、そしてリングモジュレーターを選べます。
VCO2 は三角波、ノコギリ波、矩形波、そしてノイズを選べます。
リングモジュレーターは VCO1 の矩形波と、VCO2 の任意波形(ノイズ以外)を使用します。
ここでも「スイッチ グループ」を使用して、両方押すと VCO1 はリングモジュレーター、VCO2 はノイズになります。
両方 OFF で三角波です。
なお、VCO1/2 の RECT どうし、および SAW どうしはそれぞれ別々の「VDSw」を形成しています。
1つの VDSw を形成するスイッチどうしの複数同時押下には対応しませんが、別々の VDSw は同時押下できます。

VCO1 は VCF 用エンベロープで変調でき、ENV で量を調節します。
この ENV は最小位置と最大位置で「0」になり、左右で極性を変えられます(中央で不連続)。
これには「Sign」を使用しています。

VCO1/2 の混合には「Bal」を使用して、最大振幅が変わらないようにしています。

矩形波のパルス幅は手動の他、LFO および VCF ENV で変調できます。

VCO2 によって VCO1 および VCF を変調できます。
この時ローパスフィルターを適用でき、たとえばノイズの高域を変えた上で適用できます。

音色プログラム」機能で、15 バンク x 8 プログラムの音色を記憶できます。
バンク スイッチは複数同時押下が必要ですので、VDSw は使用できません。


右側は VCF と VCA です。


LPF を使用した擬似的な HPF を選べます。
4POLE(-24dB/oct)と 2POLE(-12dB/oct)を選べます。
ベロシティ感度を調節できます(まぁ弾けないのですが)。

当初、VDSw を使用することはないだろうと思っていましたが、いきなりこのセクションで必要になりました。
(スイッチ 10 個、可変抵抗器 16 個、LED 10 個、計 36 個に対して SyndiyIO の入出力 34 個)
プログラムスイッチを複数同時押下する操作はないので、4 個ずつの VDSw を2組使用しました。

8音ポリです。
処理負荷概算見積もりは 97% です(2023年 10月 現在)
操作感に問題は感じられません。




要するにこれがやりたかっただけです。