目次

装置設定

装置一覧内で1つの装置を選択状態にすると、その EtherMX 個体の設定をします。
(装置を選択するには、装置の余白(シリアル番号など)をクリックします)



装置 ボタン
ローカルネットワークに接続されている EtherMX を検出して装置一覧に表示し、設定状態を取得/表示します。
再表示」(設定メニュー)と同等です。


名前
各装置には名前を付与できます。
名前を設定するには、「シリアル」番号の下側をマウスでクリックします。
半角英数記号は 17 文字まで。
日本語などはおよそ 5 文字まで。
(使用する文字によってはさらに少なくなる場合があります)
これは Art-Net の「Short Name」になります。


現状の IP アドレス
実際に使用している IP アドレスを表示します。

Art-Net では、通信する機器同士が同じ「ネットワークアドレス」である必要があります。
また、各機器は異なる「IP アドレス」を使用する必要があります。
以下で IP アドレスの指定方法を設定します。


静的 IP アドレス
起動ごとに不変の IP アドレスを指定します。



DHCP を使用
DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)を使用して、IP アドレスを自動的に設定します。
ローカルネットワーク内に DHCP サーバーが無いなど、自動的に設定できない場合は、上記の「静的 IP アドレス」が使用されます。
(DHCP で割り当てられる IP アドレスは、起動ごとに変わり得ます)
ファームウェアを更新」するときは、DHCP を使用しないでください。
(「ファームウェアを更新」時には自動的に再起動するので、IP アドレスが変わり、通信を続行できなくなることがあります)


Unicast(個別送信)を使用
Art-Net で DMX データを送信する際に、同じ「ポートアドレス」(Net/Sub/Univ)(ユニバース、系統)に設定されている機器に対してだけ送信します。
ただし、送信元 EtherMX 以外に2台以上の機器が同じポートアドレスに設定されている場合は、Unicast ではなく Broadcast(同報送信)します。
Unicast では通信量および受信側機器の処理の無駄を減らす効果があります。
機器の起動順序などによって、各機器に設定されているポートアドレスを正しく把握できない可能性もあります。
その場合、意図した機器に送信されないことがあり得ます。
うまく動作しない場合は、Unicast を使用しないで下さい。


設定後消灯
EtherMXSet による設定変更、および電源投入の約 5 秒後に、すべてのインジケーターを消灯します。


ArtSync を使用
これを選択すると、ArtSync 信号(Art-Net バージョン 4 で追加)を使用します。
DMX ポートへの出力は、ArtSync 信号を受信した時のみ行うようになります。
(「DMX 出力繰返し」設定は無効になります)
マージ動作中のポート(2つの送信元から受信中)は、ArtSync を使用しません(Art-Net の仕様)。

ArtSync 信号の発生元(映像生成装置)、および DMX 受信装置(灯体)の組み合わせによっては、正常に動作しない場合があり得ます。
たとえば、映像に変化がないときに ArtSync 信号の発生間隔が長くなるような動作をする場合、DMX 受信側の灯体がタイムアウトで暗転することが考えられます。


RDM 機器を定期的に発見
「出力」として設定されている DMX ポートで、RDM 対応機器の接続/撤去を定期的に調べます(約 60 秒おき)。
RDM 信号は通常の照明制御信号と混在します。
RDM 信号によって、照明制御データ送信量の若干の低下など、何らか影響があるかもしれません。
(Art-Net 経由の RDM コントローラー機器によって、手動で発見を起動する機能が提供されている場合があります)
これを選択しない場合でも、本機の起動時と、その後約 60 秒おきに2回、RDM 対応機器の接続を調べます。


全 UID を入力
DMX 入力ポートで RDM を使用する場合に、通常は、ネットワークから受信した TOD(Table of Devices)に含まれる UID に一致した RDM コマンドだけに応答し、ネットワークへ送信します。
これを選択すると、宛先 UID によらず、すべての RDM コマンド(GET/SET)に応答し、ネットワークへ送信します。
(ただし、Discovery に対しては通常どおり、TOD によって把握している UID にのみ応答します)
TOD の取得状況によらず、既知の UID 宛に送信することができます。
当該 DMX 接続上に、他に RDM 応答機器がある場合は、これを選択しないでください。


TOD 要求繰返し
DMX 入力ポートで RDM を使用する場合に、Art-Net の TOD 要求を繰り返し送信する時間間隔を指定します。
空白(0)の場合は繰り返しません。
この場合、
にのみ送信します。



予備入力
予備入力」を参照してください。


Art-Net 送信繰返し
Art-Net へ送信するディマーデータ(スタートコード 0)に変化がない場合の送信時間間隔です。
(元になる DMX 入力よりも短くはなりません)
Art-Net 規格ではこれまで4秒とされていました。
Art-Net ver4 では約1秒が推奨されています。
受信装置によってはより短い間隔が必要なものもあるようです。
sACN のポートは、最長で約1秒です。


DMX 出力繰返し
ネットワークからのディマーデータ(スタートコード 0)の受信がない場合に、DMX ポートへの出力を自動的に繰返す頻度です。
信号時間設定によっては、この設定値より少なくなります)
「0」の場合は、自動的には繰返しません。

この設定値は、Art-Net からの出力データ頻度よりも少なくする方が、遅れが少なくなります。
例えば、Art-Net からのデータが 40 Hz 程度で送られてくる場合、「出力繰返し」を 30 Hz 以下にするなど。

下図の例では逆に、出力繰返し頻度の方が多い場合です。
自動繰返しデータによって、本来の出力データに遅れが生じます。



出力マージ方法を指定
Art-Net からの同じ「ポートアドレス」(Net/Sub/Univ)のディマーデータ(スタートコード 0)をマージ(merge:併合)して DMX 出力する場合に、明示的に設定した方法を使用します。
これが選択されていない場合は、ArtAddress によるマージ方法指定によります。
sACN のポートは常に明示的に設定した方法を使用します。


ゼロ値出力を停止
DMX 出力のディマーデータ(スタートコード 0)の全チャンネル値が「0」の状態が指定時間継続した時に、DMX 出力を停止します。
「0」でないチャンネル値を出力することになると、通常動作に戻ります。


DMX 出力喪失
DMX 出力するデータを Art-Net から受信しなくなった場合の動作を指定します。