目次

Art-Net プロトコル対応状況

EtherMX は Art-Net バージョン 4 に準拠しています。
以下に使用上注意を要すると思われる点を挙げます。

Art-Net™ Designed by and Copyright Artistic Licence Holdings Ltd


ArtPollReply による報告
各ポートは、「関連する個別装置」(Bind:バインド)として報告されます(Art-Net バージョン 4 準拠)。
切替入力」および「代替ポートアドレス」を使用すると、実際の(物理的な)ポート以外も追加報告されます。

弊社製 Analist による表示例



ArtAddress による設定変更
NetSwitch、SwIn、SwOut、SubSwitch によって、各ポートの Net、Subnet、Universe 設定の変更に対応します。
ShortName、LongName 設定に対応します。
これらの変更は自動的に保存され、電源の再投入時にも再現されます。
EtherMXSet によってこれらの設定を再度変更すると、ArtAddress による変更は無効になります。
(値 0x00 によって物理スイッチ設定に戻すのと同等)


ArtAddress によるマージ方法指定
DMX 出力ポートのマージ(merge:併合)方法の指定(HTP/LTP)に対応しています。
これらの変更は自動的に保存され、電源の再投入時にも再現されます。
なお、EtherMX の LTP(Latest Takes Precedence)動作は、チャンネル別に「値が変化したチャンネルの値を採用」します。
(マージ方法は別途明示的に設定することもできます)


DMX 出力ポートのマージ(ArtDmx)
1つの DMX 出力ポートに対して、最大2台までの装置からの ArtDmx データ(通常の照明制御データ(ディマー))をマージ(merge:併合)します。
(同じ装置内に同じ「ポートアドレス」(Net/Sub/Univ)に設定された入力ポートがある場合、自身も「1台」として数えられます)
3台目以降からのデータは無視します。
マージに使用している装置からのデータが 10 秒以上ないと、その装置をマージ対象から外し、他の装置がマージ対象になり得ます。
ArtAddress の AcCancelMerge コマンドによって即座にマージ対象を解除することもできます。


DMX 入力ポートのマージ(ArtDmx)
1台の EtherMX 内の複数の DMX 入力ポートが同じ「ポートアドレス」(Net/Sub/Univ)に設定されている場合、それらをマージしてから ArtDmx で送信します。
この時のマージ方法は別途設定できます。


装置内通信(ArtDmx、ArtRdm)
1台の EtherMX 内に同じ「ポートアドレス」(Net/Sub/Univ)に設定されている出力と入力 DMX ポートがある場合、それらの間で内部的に通信します。
このとき、「DMX 出力ポートのマージ」対象として自身が数えられます。
(自身以外の他の装置は1つだけマージ対象になり得ます)
(すでに自身以外の他の2つの装置がマージ対象になっている場合、自身の DMX 入力ポートからのデータはマージされません)


RDM 装置識別子(ArtTodData)
1つの「ポートアドレス」(Net/Sub/Univ)につき、最大 300 個の UID(RDM 装置識別子)を保持します。


対応機能

ArtPoll
ArtPollReply

ArtAddress
ArtDmx
ArtSync
ArtInput

ArtTodRequest
ArtTodData
ArtTodControl
ArtRdm

未対応の機能
これらは将来対応する可能性があります。

ArtDiagData
ArtCommand
ArtNzs
ArtRdmSub

非対応の機能
これらの代わりに専用アプリケーション EtherMXSet にて行います。

ArtFirmwareMaster
ArtFirmwareReply
(ファームウェアの更新)
ArtIpProg
ArtIpProgReply
(IP アドレスの設定)

非対応(不使用)の機能
これらは EtherMX の性質上、使用することがないものです。

OpMedia
OpMediaPatch
OpMediaControl
OpMediaControlReply
OpTimeCode
OpTimeSync
OpTrigger
OpDirectory
OpDirectoryReply
OpVideoSetup
OpVideoPalette
OpVideoData
OpFileTnMaster
OpFileFnMaster
OpFileFnReply