目次

使用例、設定例

ここではいくつかの使用例と、それに対応する設定例を挙げます。
Ex8 では8ポートまで同様に使用できます。


  • 全ポート個別出力
    4つの DMX ポートへ、それぞれ別のポートアドレスの信号を出力します。




  • 全ポート個別入力
    4つの DMX ポートからの入力を、それぞれ別のポートアドレスの信号としてネットワークへ送信します。




  • 出力と入力の併用
    3つの DMX ポートへ、それぞれ別のポートアドレスの信号を出力します。
    また、1つの DMX ポートからの入力を、ネットワークへ送信します。




  • 並列出力
    2つの DMX ポートへ、1つのポートアドレスの信号(同じ内容)を出力します。
    設定例ではポートアドレス「0」の信号を、ポート 1 と 2 に出力します。
    同様のことを3つ、もしくは4つのポートに対してもできます。




  • スプリッター(splitter、分配器)
    ネットワークとは無関係に、単体でスプリッターのように使用できます。
    設定例ではポート 1 の入力を、ポート 2 と 3 に出力します(ポートアドレス「0」)。
    同様に、3つのポートに出力することもできます。



    この設定のままネットワークに接続すると、ポート 1 の入力をポートアドレス「0」としてネットワークにも送信します。
    また、ネットワークからのポートアドレス「3」の信号を、ポート 4 に出力します。
    (ポート 2 と 3 には、ネットワークからのポートアドレス「0」の信号をマージ(併合)して出力します)




    DMX ポートからの入力は、常にネットワークへも送信されます。
    (ただし、「予備入力」は始動されるまで送信されません)


  • マージ(merge、併合)
    ネットワークとは無関係に、単体でマージのように使用できます。
    2つの DMX ポートからの入力をマージ(HTP)し、他の DMX ポートへ出力します。
    設定例ではポート 1 と 2 の入力をマージして、ポート 3 に出力します(ポートアドレス「0」)。
    同様に、3つのポートの入力をマージすることもできます。



    この設定のままネットワークに接続すると、ポート 1 と 2 の入力をマージしたものを、ポートアドレス「0」としてネットワークにも送信します。
    もしネットワークからポートアドレス「0」の信号を受信すると、それもマージしてポート 3 に出力します。
    また、ネットワークからのポートアドレス「3」の信号を、ポート 4 に出力します。




  • 2系統のマージ
    2つの DMX ポートからの入力をマージ(HTP)し、ネットワークへ送信します。
    これを2系統別々に行えます。
    設定例ではポート 1 と 2 の入力をマージして、ポートアドレス「0」として送信します。
    また、ポート 3 と 4 の入力をマージして、ポートアドレス「1」として送信します。




  • 予備入力(DMX)
    1つの DMX 入力を予備(バックアップ)として使用する例です。
    設定例では、平常時はネットワークからのポートアドレス「2」の信号を、ポート 3 へ出力します。
    (「平常時」とは、ポート 4 の入力の始動チャンネル(512)が 128(50%)未満の場合です)




    ポート 4 の入力の始動チャンネル(512)が 128(50%)以上になると、ポート 4 からの入力だけをポート 3 へ出力します(ポートアドレス「2」)。
    このとき、他の信号(ネットワークおよび他の入力ポートから)はポート 3 へ出力しなくなります。
    (ポート 4 からの入力は、ポートアドレス「2」としてネットワークへも送信します)




  • Art-Net マージ動作について
    別々の機器(異なる IP アドレス)から同じポートアドレスの信号を受信した場合、それらをマージします。
    設定例では、ネットワークからのポートアドレス「0」の信号をマージして、ポート 1 へ出力します。




    入力ポートからの信号も同様の扱いでマージします(装置内通信)。




    このようなマージ動作の送信元を、最大2カ所まで扱えます。
    はじめに受信した2つの送信元が対象となり、それ以外の送信元からの信号は無視します。
    ただし、一定の時間(10 秒以上)信号を受信しないと、他の送信元に切り替えます。
    下図の例ではポートアドレス「0」の送信元が3つあります。
    (最大2カ所まで扱えるので、いずれか1つは使用されません)




    下図の例でも、ポートアドレス「0」の送信元は3つです。
    これは複数の DMX 入力ポートからマージした結果を、Art-Net マージの1つの送信元として扱うためです。