目次

DoctorMX キューシートの実行

ここでは SoServer の応用例として、DoctorMX キューシートの実行を操作するためのシステム構築方法を説明します。


SoServer を用いた常設システム構成例


操作盤完成形概要
操作盤は Web ブラウザーの全画面表示とします。
操作用コンピューターの起動時に、自動的に操作ページが開くようにします。



「開始」ボタンは、システムの起動順序や通信エラーなどによって操作ページを読み込めない場合に、再試行します。
「終了」ボタンを押すと、操作ページを閉じます。
その後、操作用コンピューターの電源を自動的に落とします。

操作用コンピューターに Mac OS X と Safari を使用する場合、現状では「ツールバー」が表示されたままになります。
Windows と Internet Explorer の場合は、現状では真の全画面表示になります。


システム構築手順
  1. DoctorMX キューシートで演出を作成します。

  2. 手動操作で起動するキューを決めます。
    起動するキューの指定には、キューの名前かキュー番号を使用します。

  3. キュー選択を受信するように設定します。
    また、OSC 入力するように設定します。

  4. 必要に応じて、マスターフェーダーを設定します。
    コンソール」のマスターフェーダーを OSC で操作できるようにします。
    下図の例では DMX の チャンネル 512 を使用します。



    このコンソールの直前(流れ図では上側)に、OSC 機能を置きます。



    本来の演出データにチャンネル 512 が含まれている場合、それを無効にする必要があります。
    それには OSC 機能の直前(流れ図では上側)に、アッテネーター 機能を置いて、チャンネル 512 を「0」にします。
    (あるいは、パッチ機能でも可能です)

  5. 機器制御用コンピューターで、DoctorMX と SoServer が自動的に起動するようにします。
    DoctorMX の起動には、アプリケーション自体ではなく、キューシートファイルを自動起動に使用します。
    こうすると、必ずそのキューシートが使用されます。

    Windows の場合
    「キューシートファイル」と「SoServer アプリケーション」それぞれへの「リンク」(ファイル自体ではなく)を「スタートアップ」に登録します。
    登録手順は随所で解説されていますので参考にして下さい。
    検索語
    「windows スタートアップ 登録」
    「windows8 スタートアップ 登録」
    他に「タスクスケジューラ」を使用する方法もあります。

    Mac OS X の場合
    「システム環境設定」の「ユーザとグループ」の「ログイン項目」に、「キューシートファイル」と「SoServer アプリケーション」を追加します。





  6. 操作用 HTML ページを作成します。
    操作用 HTML ページを自動生成する Web ページを用意してあります。
    この作業は、操作用コンピューターで行うと、生成結果の確認に便利です。



    「OSC 送信先 IP アドレス:ポート」には、操作対象の DoctorMX が稼働するコンピューターの IP アドレスを指定します。
    この例では SoServer と同じコンピューターで動作させるので、「同じコンピューター内」(ローカルホスト)を表す「127.0.0.1」と、OSC ポート番号「51001」を指定します。
    (OSC ポート番号は DoctorMX 側の設定と合わせます)

    キューを実行するするためのボタンの表示名と、キュー選択用 OSC 文字列引数を指定します。

    「操作盤を生成」ボタンを押すと、生成結果を表示します。




  7. 操作用 HTML ページを保存します。
    Internet Explorer の場合
    現状では、生成したページをそのままファイルとして保存できます。
    (HTML テキストファイルとして保存して下さい)

    Safari の場合
    現状では、生成したページをファイルとして保存できません。
    代わりに、「ソースコードを生成」ボタンを押し、表示されたテキスト全体をコピーして、テキストエディターに貼付け/保存して下さい。

  8. 上記で生成/保存した操作用 HTML ページを、SoServer の「サーバー フォルダー」に置きます。
    (SoServer が稼働する、機器制御用コンピューター側に置きます)
    簡単のため、ファイル名は「index.html」(もしくは「index.htm」)にします。

  9. 操作用コンピューターの起動時に、操作用 HTML ページが自動的に開くようにします。
    Windows の場合
    起動用ファイル一式をダウンロードします(操作用コンピューター側)。
    解凍すると1つのフォルダーに2つのファイルが含まれています。
    このうち「SsvAuto.bat」が、操作用コンピューターの起動時に自動的に実行されるようにします。
    (「SsvAuto.bat」への「リンク」(ファイル自体ではなく)を「スタートアップ」に登録します)
    登録手順は随所で解説されていますので参考にして下さい。
    検索語
    「windows スタートアップ 登録」
    「windows8 スタートアップ 登録」

    操作盤ページ「ssvstart.html」は JavaScript を使用しています。
    このため、Internet Explorer の設定を変更する必要があります。
    「マイコンピューターのファイルでのアクティブコンテンツの実行を許可する」として下さい。





    Mac OS X の場合
    起動用ファイル一式をダウンロードします(操作用コンピューター側)。
    解凍すると1つのフォルダーに2つのファイルが含まれています。
    このうち「SsvAuto.app」が、操作用コンピューターの起動時に自動的に実行されるようにします。
    「システム環境設定」の「ユーザとグループ」の「ログイン項目」に「SsvAuto.app」を追加します。





    iOS の場合(iPad など)
    いったん端末の Safari から手動で SoServer に接続して、上記で作成した操作盤ページを開きます。
    そしてそのページを「ホーム画面に追加」します。
    こうして追加したアイコンから起動すると、全画面表示になります。
    (ただし、前述の「開始」「終了」ボタンはありません)
    iOS の場合の手順はここまでです(後述の「ssvstart.html」は使用しません)。


  10. 操作盤ページ「ssvstart.html」を一部変更します。
    上記でダウンロードした「ssvstart.html」の中程に、SoServer への接続先を指定している箇所があります。
    それを、SoServer が稼働するコンピューターの IP アドレスと、TCP ポート番号に変更します。
    (TCP ポート番号は SoServer の設定に合わせます)



操作盤ページの自動起動、全画面化、自動終了は「SsvAuto.bat」や「SsvAuto.app」が行います。
必要に応じてこれらを変更し、動作を調節して下さい。
操作用コンピューターに他のシステム(タブレット端末など)を使用する場合、「SsvAuto.xxx」に相当する部分を工夫することで、同等の自動化ができると思われます。