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概要

DIAheart(ダイアハート)は、DMX 信号を EtherNet 経由で記録/再生する装置です。
通信プロトコルには、広く普及している Art-Net を使用します。
(Art-Net バージョン 3 に準拠)
DMX 512 チャンネル、44Hz、400 ユニバースの記録/再生が可能です。

DIAheart には液晶タッチパネルがあり、基本的な記録操作、および再生するデータの選択に使用します。
安定した動作で産業機器向きとされる、抵抗膜式のタッチパネルを採用しています。
(液晶タッチパネルは 4.3”、95 x 53 mm)

再生用データは内蔵のフラッシュメモリーに保持します。
(ハードディスクなど、機械的装置は使用していません)

カレンダー時計を内蔵していますので、日時に応じた再生データの自動選択も可能です。
カレンダー時計はバッテリーバックアップされており、電池交換は不要です。
バッテリーは動作中に自動的に充電され、満充電で約1ヶ月間、カレンダー時計を保持します。

入出力機能の拡張には、USB を使用します(オーディオ、MIDI など)。




DIAheart の各種設定には、専用のアプリケーションプログラム「DIAheartSet」を使用します。
設定は DIAheart 本体に自動的に記録され、電源の再投入時に再現されます。
そのため、いったん設定が済めば、通常動作時は「DIAheartSet」を使用する必要はありません。
DIAheartSet を使用する際に、コンピューターのネットワーク設定(IP アドレスなど)を変更する必要はありません。




DIAheart には2つの動作モードがあります。
  1. レコーダー モード
  2. 再生専用 モード

「レコーダー モード」では、DMX データの記録を DIAheart 本体のみで行えます。




「再生専用モード」では、あらかじめ記録された DMX データの再生開始操作だけを、タッチパネルで行えます。
「DIAheartSet」で、DIAheart の液晶タッチパネルの表示内容を編集します。
そして各ボタンで再生する DMX データを割り当てます。




上記の設定例は、DIAheart の液晶タッチパネルでは下図のように表示されます。
(日本語だけでなく、各国文字や記号文字も表示できます)




また、外部からの制御(Art−Net や DMX など)でも再生開始できます。




注意:
Art-Net ver3 では、最大で 32768 個の「ポートアドレス」(いわゆる「ユニバース」)を区別できます。
(128 個の「Net」、16 個の「Subnet」、16 個の「Universe」)
DIAheart ではそれらすべてを記録/再生できます。
ただし、同時に扱えるユニバース数は「DMX 512 チャンネル、44Hz、400 ユニバース」に制限されます。
(毎秒 44 回更新する DMX 512 チャンネルデータを 400 本分)

併用する付加機能によっては、同時に記録/再生可能なユニバース数が減少する場合があります。

強い電気的なノイズによって、画面表示が乱れる場合があります。
まれに表示が崩れたまま回復しない場合があります。
そのような場合は、表示画面内の余白(ボタンなどがない部分)を3秒以上押し続けると、回復します。